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Mini LEDとMicro LEDは次世代のディスプレイ技術として注目されており、市場における将来性は有望視されている。
Mini LEDとMicro LEDのコンセプトが今これほどまでにホットなのは、一体何故だろうか?両者にはどんな違いがあるか?MIR 叡工業は研究開発の進展、業界アプリケーション、メーカーレイアウト、設備の弱点等の研究を行い、両者を分析してみる。
一、 定義
Mini LED定義:Mini LEDは「サブミリ発光ダイオード」 と呼ばれ、100~200ミクロンクラスのLEDクリスタルを使用し、伝統的なLEDバックライトから改良されたものである。Mini LED技術は伝統的なLEDとMicro LEDの間の移行技術と位置づけられており、Mini LEDを利用して0.5-1.2ミリメートルの画素粒子のディスプレイスクリーンを製造できる。ディスプレイの効果は伝統的なLEDスクリーンよりもはるかに優れている。
Micro LED定義:Micro LEDはLEDを微細化とマトリックス化する技術である。簡単に言えば、LEDバックライトを薄膜化、微細化、アレイ化して、LEDスクリーンモジュールを100ミクロン未満にし、OLEDのように各画素は単独にアドレスを設定でき、個別に発光(自発光)出来る。
二、 発展の見通し
Mini LED発展の見通し:
Mini LEDは主にスクリーン、車のディスプレイ、携帯電話とウェアラブルデバイス等の分野に使用されている。2018の中頃から、Pad、車載、eスポーツ、テレビ(特にテレビ)のアプリケーション側はMini LEDに巨大な興味を持っており、OLEDの代替品として期待している。市場の需要に牽引され、Mini LEDの製造及び研究開発が加速している。
Micro LED 発展の見通し:
Micro LEDは新世代のディスプレイ製品として、今後は主にLCD、OLEDの既存市場におけるアプリケーションを展開する。アプリケーションの範囲はスマートウォッチ、スマートフォン、タブレット、自動車オートメーター及び中央コントローラ、テレビ(大型テレビと超大型テレビを含む)。市場面を見ると、Micro LEDは短期間により屋内の大型ディスプレイ及び小型ウェアラブルデバイスに使用されており、例えば、スマートウォッチ。
三、研究開発の進度分析
現在、Mini LEDは随分発展したが、Micro LEDの技術難問を解決するためにまだ努力が必要である。
(データ出所:MIR Databank)
Mini LED分析
1. 主要メーカーについての分析
新型コロナが景観照明やレクリエーション活動などの産業に大きな衝撃を与えたため、各ディスプレイおよび照明器具メーカーの業績はいずれもある程度の影響を受けている。
川上メーカー(エピタキシャル・ウェーハ&チップ)
三安光電
● 2020年第1四半期、三安光電の営業収益は前年比2.74%減の16.82億元で、純利益は前年比36.95%減の3.92億元だった。
● 7月20日、三安光電はインタラクティブプラットフォームで、当社がサムソンにMini LED量産出荷を行っており、一部の顧客が試用しており、一部は少量出荷を始めていた。
Epistar
●Epistarは7月27日、欧米経済のブロック解除に伴い、今年第2四半期の商業活動が再開される。各種類のLEDバックライト製品を続々と受注しており、9月まで続く見通しだ、第2四半期に完了する予定であたMini LED大型ディスプレイの設置プロジェクトも続々と受注しており、第4四半期まで続くと予測される。
華燦光電
● 2020年第1四半期、華燦光電の営業収益は4.53億元で、前年比17.61%減少した。上場会社の株主に帰属する純利益は-0.75億元で、前年同期より48%減少した。
● 4月3日、華燦光電は非公開する発行計画を発表し、累積調達額は15億元を超えないと推定されており、mini/Micro LEDの研究開発と製造プロジェクトは12億元を投入する予定である。
川中メーカー(パッケージ)
国星光電
●2020年第1四半期、国星光電の営業収益は6.72億元で、前年比36.40%減少した。上場会社の株主に帰属する純利益は0.40億元で、前年比61.46%減となった。
● 8月7日、国星光電は今後5年間で研究開発及び生産場所の建設、先進的なLEDパッケージ及び生産ラインの建設に用いる投資は19億元を超えないを発表し、主にRGBピッチ、Mini LED、TOP LEDなどを生産する予定である。
瑞豊光電
● 2020年第1四半期の報告書によると、瑞豊光電の営業収益は2.28億元で、前年比26.01%減少した。上場会社の株主に帰属する純利益は0.07億元で、前年比56.06%減となった。
● 生産能力を向上し、収益力を強化する為、瑞豊光電は5月に公告を発表し、浙江義烏に表面実装型フルカラーLED(フルカラーLED)パッケージの量産プロジェクト、Mini LEDバックライトパッケージ生産プロジェクト、マイクロLED技術研究開発センタープロジェクト及びその他関連投資を行う予定である。プロジェクト総投資額は10億元で、固定資産は6億元である。
顧客メーカー(携帯電話、ディスプレイ、パネル)
サムスン電子
● 2020年度第2四半期において、サムスン電子の連結ベースは52.97兆ウォンに達し、前年比5.6%下落し、純利益は5.55兆ウォンであり、前年比7.2%増加した。
●2021年にサムスンは複数の異なるサイズのMini LEDバックライト液晶テレビを発売する予定で、総生産台数は300万台に達する見通しだ。
友達光電
●友達光電は7月30日、2020年第2四半期の業績報告を発表した。報告によると、第2四半期のAUOの連結営業利益は635.0億ニュー台湾ドル(約151.7億元)で、純損失は29.6億ニュー台湾ドル(約7億元)であった。
● 8月、友達によると、2019年に発売されたMini LEDディスプレイが今年にクリエイター ノートパソコンを導入した。下半期は「創造者」ブランドと協力し、Mini LED eスポーツノートパソコンとデスクトップパソコンを新発売すると予想される。
華星光電
l 2020年第1四半期、TCL華星の営業収益は91.4億元を達成し、前年同期比25.3%増加した。純利益は-
1.74億元である。
●華星光電は世界初のIGZO-TFTバージョンのRGB Mini LEDフルカラーディスプレイを発表した。
2. アプリケーション分析
Mini LEDは徐々に産業市場に適用され、適用される速度も加速する。2023年Mini LEDの川下市場は以下の通りと予想される。
(データ出所:Yole Développement)
●自動車市場:自動車市場は、今後数年間でMini LEDの発展の主役であり、2023年には爆発的な成長を実現すると予想される。2019年Mini LEDの出荷台数はまだ不明確であり、2023年には出荷台数が3570万台に達し、アプリケーション規模が最も大きい4つの分野の一つとなると予想される。
●スマートフォン市場:現在、スマートフォン市場では、Mini LEDの主な競争製品はOLEDパネルである。Mini LEDのコストダウンに伴い、2023年には携帯電話市場で快速に適用されることを実現できる。
●TV市場:TV市場では、Mini LEDはOLEDの欠点を補い、高収益の上位市場で再びOLEDテレビの市場シェアを取り戻すことができる。OLED技術に投資していないパネルやディスプレイメーカーにとって、このチャンスはより魅力的である。
● ディスプレイ市場:様々な中小型・高付加価値ディスプレイの分野で適用される。Mini LEDは、コスト、コントラスト、高輝度、及び薄型という面で、OLEDスクリーンよりも優れたパフォーマンスを示すことができる。
3. 川下業界のメーカー状況
(データ出所:MIR Databank)
Micro LED分析
1.アプリケーション分析
(データ出所:MIR Databank)
原因分析-短期:市販の製品サイズ及びPPI要求に応じ、LEDサイズ及びピクセル数を推定。LEDサイズが大きいほど、ピクセル数が少ないアプリケーションほど、商業化量産を実現するスピードも相対的に速い。
原因分析-中期:サイズが5μmから30μmに縮小する必要がある為、解像度の要求に応じて使用するピクセル数も数百万個に達するので、コストを削減しにくくて量産時期も遅くなる。
原因分析-長期:現在のOLEDテレビやLCDテレビに取って代わり、主流の消費性電子製品市場に発展できるかどうかは生産コストにより左右される。
2.市場発展分析
アップルとSonyは先に配置し、二つ極端のサイズアプリケーションに狙ってる:
アップル:小型のMicro LEDアプリケーションを専攻し、2016年は6インチのMicro LEDのディスプレイを初歩的に点灯させた。
Sony:大型のMicro LEDスクリーンを専攻し、2012年に“Crystal LED Display”(画素ピッチは約635μm)を発売したが、非常に高価だった。
(データ出所:MIR Databank)
3. 最新の研究開発成果
(データ出所:MIR Databank)
四、 Mini LEDチッププロセスとパッケージプロセスに装置の弱点分析
各大手メーカーはMicro LED技術の高いハードル、大量の移転、テストと修復等の挑戦に直面している為、現在、Micro LEDディスプレイの生産技術はまだスタート段階にある。一方、Mini LEDディスプレイは成熟して量産段階に入っており、Mini LEDチップセグメントとパッケージセグメントの一部の装置を選んで分析する。
チップ生産プロセスにおける難点装置——露光装置
(データ出所:MIR Databank)
弱点:露光現象した画像は現れにくい
従来のLEDは500ミクロンのコア粒子に露光現像を行っていたが、Mini LEDは100-200ミクロンのコア粒子に露光して回路図を現像する為、露光現象された図形を見易くする為には、より高い精度が必要となる。
チップ生産プロセスにおける難点装置——切断機
(データ出所:MIR Databank)
弱点:切断されたチップレットの裏は見苦しい
伝統的な加工技術では切断されたチップの裏が見苦しい。伝統的なLEDはホリゾンタルチップを使うので、顧客が使用する時に裏に関心を持たないからである。一方、Mini LEDはフリップチップ(FC)であり、チップはバックアップして裏の見栄えに対する要求が高い。
パッケージプロセスにおける難点装置——ダイボンダ
(データ出所:MIR Databank)
弱点1:エジェクタースリグが歪になりやすい
Mini LEDチップは益々小型化される為、エジェクタースリグの偏差は更に小さく、精度に対する要求は更に高い。
弱点2:位置合わせ液剤塗布が難しい
液剤塗布の位置が正しくなくて漏電などの結果を招くかもしれない。また、接着剤の流動性は温度に制御される為、正確に温度を制御する必要があり、現在、ダイボンダの温度制御能力はまだ改善する必要がある。
弱点3:真空吸引の制御が難しい
真空でMini LEDチップを吸引することは真空度への要求が更に高くなり、機械は真空検出を通じて吸引と下ろすかどうかを確定し、真空検出センサーの感度は真空吸引の精度を決める。
パッケージプロセスにおける難点装置――ワイヤボンダ
(データ出所:MIR Databank)
弱点:ワイヤ・ボンディング、溶接がずれやすい
ワイヤ・ボンディング(Wire Bonding)、溶接の操作はPR画像技術により正確に位置決めされる。技術の発展に伴い、Mini LEDは小型化され、画像処理能力に対する要求も高まっている。
五、Mini LED機器メーカーのリスト
チップ製造の機器メーカー:
(データ出所:MIR Databank)
パッケージテストの機器メーカー:
(データ出所:MIR Databank)